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金ETF(堅実度:★★☆)

堅実度が星2つの金ETFの仕組みやメリット・デメリットを詳しく解説。

金ETF投資のメリットとデメリット

金ETF投資のメリット

●少額投資が可能
数千円程度からの少額購入が可能なので、現物を購入するよりも手軽に投資を始められます。

●手数料が安い
金ETFにかかるコストは、信託報酬と売買手数料のみ。保有手数料などもかからないので、現物を運用する手数料などよりも安く費用を抑えることができます。

●保管にコストがかからない
投資家の資金によって購入したゴールドバーは保管会社によって、厳重に保管されています。情報は開示されており、投資家は文書で確認することができます。

●リスク分散効果が期待できる
多数の商品を組み合わせて資産運用するポートフォリオに組み入れることで、リスク分散の効果が期待できます。

●株式と同様の取引ができる
金ETFは投信と違い、上場しているため株式と同様の取引が可能です。リアルタイムの取引なので、値動きを見ながら最も良いと判断した時点で売り買いすることで、より高い利益を出すことができます。また、指値注文や売りから始められるなど、損失を減らせる可能性を持っています。税制面でも株と同じ証券税制が適用されるメリットがあります。

●取引会社がつぶれても金が保護される
金を保護しているカストディアンと言われる保管会社が万が一潰れたとしても、金は保護されるので安心です。

金ETF投資のデメリット

●利回りがない
株式と取引の仕方は同じですが、違う点は、利回りが発生しないこと。金を買った時の価格よりも高く売ることで利益を出すなければなりません。そのタイミングを見定めるのに、判断力が問われます。

●破綻すると資本が戻らないことがある
現在流通している金ETFは5銘柄あり、種類は2種類。現物の裏付けがあるものとない銘柄の2つに分けられます。現物の裏付けがない銘柄(現物を買わずに金価格または金価格連動債券に投資している)では、運用会社が破綻した場合、資本が戻らない可能性があります。さらに、緊急の場合、解約請求が停止、あるいは延期される場合もあるので注意が必要です。

●値動きに影響される
国内の金ETFは円建てなので、為替の影響を必ず受けることになります。

●土日祝日に売買できない
株式市場がお休みの土日、祝日は売買できません。

金ETFよりもリスクの少ないゴールドの投資方法とは?

金ETFによる金投資の仕組み

金の価格に連動した「上場投資信託」のことを金ETF(Exchange Trade Fund)といい、金投資の中でも注目されている投資商品です。

上場投資信託は1990年代にアメリカで開発された商品で、投資信託を株と同様に取引所で売買できるようにしたもので、本来窓口でしか購入できなかった投資信託を有価証券化することにより、株と同様に証券会社で取引できます。金地金の現物での購入に比べて売買が簡易なのが魅力で、これまで株式投資を行ってきた方にとっては、入っていきやすい投資と言えるでしょう。

金ETFは1万円以下の小口から投資可能で、すべての証券会社で取引時間内なら何度もリアルタイムに売買することができ、売買手数料も株式と一緒で割安です。買いだけでなく、売りからはじめる「信用取引」も可能です。

金ETFで購入された金地金は、カストディアンと呼ばれている保管専門会社の金庫に保管されます。金庫に保管された地金は、金保管会社が破たんした際にもきちんと保障されるので安心です。また、自宅で保管して盗難にあう危険性が無いことも安心材料の一つでしょう。

また、ETFには海外ETFと国内ETFがあり、取引コストの面で国内ETFの方が有利となります。さらに、国内ETFであれば、信用取引の対象にもなるので3倍程度のレバレッジがかけられる他、信用売りを使えば下落局面でも利益を出すことができます。ETFは投資信託よりも信託報酬・購入手数料などのコストが5分の1程度と安く、魅力的な商品です。

投資で一番大切なのは、心のゆとり。長期保有が前提となる金ETFは値動きも比較的緩やかなので、余裕資金の中で購入してあとは寝かせておく、位の構えでいるのが良いでしょう。

堅実度が★2つの理由は、値動きによる価格変動のリスクが大きいことが上げられます。なるべくリスクを取りたくない方には難しい投資法といえます。

堅実度が高いゴールドの投資方法とは?

【純金積立のリスクについて】

●元本割れの可能性がある

比較的安定した金融商品のため、元本割れの可能性は極めて低いですが、絶対にないこととは言えません。また、短期で投資をやめてしまった場合にも、ドルコスト平均法のリスク分散効果が得られず、損をしてしまう可能性があります。

●買い付け手数料や年会費が発生する

取扱い会社によって金額が異なりますが、手数料や年会費が発生します。それぞれの金取扱い会社の投資方針をよく見て、納得のいく会社を選びましょう。

●消費寄託の会社では金が保護されない

金の保管方法が消費寄託の場合、万が一取扱い会社が破綻した際、金が返却されなかったり、一部しか戻ってこないことがあります。特定保管を採用している会社では、必ず金が保護されます。

●スプレッドによる価格差がある

買取価格と小売価格との間にあらかじめ設けられている差額をスプレッドと言い、常に買い値と売り値に価格差が生じるため、買いと売りを同時に行うと必ず損をしてしまいます。スプレッドは金取扱い会社の手数料であり、会社ごとに違うので、利益を増やすためにも必ずチェックしてください。